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小1の壁と小1プロブレム [小学校]

今回は少しデリケートな話題。小1になった子を持つ共働きのわが家ではご多分にもれず広い意味での小1の壁にまんまとぶち当たった。小1の壁というのは、働く母親の時短勤務等が無くなる一方で、保育園の手厚い延長保育がなくなるので、働き方を変えたり仕事をやめたりせざるを得なくなることと一般的にはいわれている。しかし、それはもちろん大問題ではあるけれど、もっと広い意味での小1の壁があったのだ。私はなかなかそれに気付かず、イライラ毎日をこなしていた。

振り返れば、年長の秋くらいから卒園準備に入学準備、学童の説明会。4月には1日からいきなり毎日の弁当作りが始まり、入学式が終わって数日して給食が始まりほっとするのも束の間、学校やら学童の保護者会もあれば、授業参観もしょっちゅう。学校に遅刻させず、忘れ物をさせず、都度授業に必要な持ち物を準備して、ハンカチテーブルクロス、たまに割烹着にアイロンかけ。連絡帳は学校と学童と保育園(弟の分)の3冊。お知らせプリントも一気に3倍に増加。宿題もチェックして、通信教育の丸つけ。さらに途中からバレエに加えてピアノと書道を始めたので、親子共に忙しさも3倍に。スケジュール管理も必要となり、月謝もファミサポ含めて4箇所分、金額も支払い方法も支払い時期もバラバラ。それに加えて下の子の保育園の役員会に出たり、バザーの準備をしたり。そんな大変でも、家事の量は変わらない。夕食作りに後片付け、洗濯物畳み等々…。睡眠時間はどんどん削られていった。そこへきて夫が海外出張と深夜残業で1か月ほどほとんど使えず状態!!母親の私にしわ寄せがきて挙げ句の果てに母親の私が手足口病となりダウンして、夏休みに突入した。夏休みと言えば再度毎日の弁当作り!それに宿題チェック、ラジオ体操。その後はバザー、運動会、七五三と続き、ふと気づくとあっという間に1年が経過していた。

夫も協力しなかった訳では無い。下の子の保育園の送りと朝食作りは出張でいない時以外はやってくれたし、適宜色々話はしてはいた。でも私は夜中遅くまで全く自分の時間が取れないのに夫が横で仕事したり運動をするので余計にストレスがたまっていった。何で何かやろうかと言ってくれないのよ!!と。もう限界だと思って何気なく学童に関するネットを見ていたら、妻が小1の壁に当たり、夫である自分はそれに全く気付かなかったいうブログを発見、はたとこれが世に言う広い意味での小1の壁か〜と気付いた。

なにも預かり時間が短くなるだけの問題ではないのだ。保育園では必要なかった諸々が突然卒園と同時に始まり、当然昨日まで園児だった子どもが全部こなせる訳もなく、親が何かとフォローすることが必要になる。しかも保育園と違い、小学校は「平日昼間家にいる母親」が子どもの面倒をみる前提なので、働く母親にはキツいことが多い。こうして子どものフォローでどんどん無理を重ね、だけど職場ではもうお子さん大きいから楽でしょとハードワークを期待され、一人で全部背負って頑張りすぎて心身のバランスを崩したりする人も多いだろうなーと思う。

うちの場合は夫は本来とても協力的なのに、小学校と学童に関する全ての新規案件を私が担当してしまったため、どうやら夫は手も足も口も出せず状態だった、というのに1年経ってようやく気付いた。夫に、上の子が入学してから生活は変わった?と聞いてみたら、ちょっと子どもと距離ができたという。なぬ、こちらは子どもの生活に振り回されているというのに。これを聞いてからはこれまで全部自分が背負ってしまったことに反省して、少しずつ分業し始めた。例えば秋の個人面談は学童と保育園は私、小学校の個人面談と保育参加は夫が分担した。それで少し楽になった。

しかし夫は元々協力的なのに何故そんな事になったのか…?学童はたまたま夫の仕事の都合で参加しそこなったことがきっかけだ。そして小学校では母親参加がデフォルトなので夫に頼みにくいの理由だ。学童に関しては父親参加率は高めだけれども、小学校では土曜参観や運動会以外は父親を見ない。保護者会は全員母親だった(保育園や学童では父親も来る)。小学校関連は母親の仕事という思い込みが私にもあったかもしれない。元々協力的ではないご主人も多いだろうと思うと、働く母親の孤軍奮闘が目に浮かぶ。それにうちは大変と言っても、下の子がいるのでまだ時短を利用できる。子どもが保育園を卒園すると同時に時短不可になる母親はさぞや大変だろうと思う。

ところで話は飛ぶが、年末の小学校保護者会で、お嬢のクラスで2学期以降、小1プロブレムが発生していることを知った。男の子同士の傷害事件も勃発していて授業が遅れがちなのだそうだ。寝耳に水の話で驚いたけれど、よくよく聞くと傷害事件の加害者の児童も授業中にたち歩く数人の児童もほとんど学童に通う児童で、被害者の子は幼稚園出身(但し全員男子のみ)というのでそれもちょっとショックだった。そして問題児童達の保護者は仕事のため?か揃って保護者会欠席…(今回私は偶然出席できて良かった〜)。専業ママ対共働きママという構図が思い浮かび、少しげんなりした。

第一の理由として、やっぱり保育園あがりは親が放任しがちだからなのだろうか?それも無いとは言えないのかもしれない。親も子どもが就学してからは環境も変わり自分のことで手一杯という人も多そうだ。第二に保育園は幼稚園と違って机に向かい、いすに座る訓練をしてくれないから?う〜ん、それもあるかもねえ。確かに幼稚園は教育機関だけれども、保育園は家庭の延長という位置付けだ。子どもにとっても環境が激変だろう…。
と色々考えているうちに、保育園出身の子の働く母親の「小1の壁」に思いがいたり、それと小1プロブレムって実は無関係じゃないのではと思い始めた。

入学当初は頑張っていた子ども達もだいぶ小学校生活に馴れて、小学校への不満が出てくる頃なのかもしれない。保育園では必要なかった諸々…45分間教室に座りっぱなし、休み時間も自由に遊べない、授業の勉強はつまらない、宿題は面倒くさい、持ち物は多い。不適応状態が続いて一人の子どもが、保育園で培われた自己主張力を発揮して、学校に反抗する。先生がそれを押さえきれなければ他にもいた不満児童が同調していくのは目に浮かぶ。そんな時、働く母親は職場では保育園時代と違い長時間労働を求められるので、子どもに目が届きにくい。母親のフォローの少ない保育園出身者がこぞってつまづき、次々と授業に反抗するのではないだろうか…。

まだ1年生なので、結局は担任の先生がいけないことを毅然とした態度で止めることで大方は解決するようだけれど、先生も万能ではない。あまりにもひどい授業妨害があればその子に付きっきりになるか、無視するかしかなく、一人ではキツいだろう。そんな時、母親、もとい保護者のフォローがあればより良い方向に行くはずだ。子どもも保護者もはじめてだらけで混乱しているのではないだろうか。

切りがいいせいか時短勤務は就学前で区切ることが多い(うちの会社も)が、子どもが1年生の間くらいは保護者が時短勤務や学校行事休暇を取れるような働きやすい環境にしてくれないと、小1の壁だけでなく、下手すると小1プロブレムまで勃発してしまうのでは…と思うようになった。まあ雇う側からすれば1日でも早く通常勤務に戻して欲しいところかもしれないが、小1プロブレムは共働き以外の家庭の子どもにも影響が及ぶ。

そもそも小1というのは義務教育の入り口であり、そこでつまづく子どもがいるというのは、ひいては日本の教育に影響するほどのこと。子どもは経営者と異なり声をあげることはできないので無視されてしまうけれど、その代わりに将来の日本を背負って立つ人間が育たなくなったら日本人全員が困るのでは…。そんな由々しき問題に自分が直面するとは思っていなかったけれど、今共働き問題と言えばすなわち待機児童問題と思われていて、それはもちろん問題だけれども、だからといって保育園さえ作れば全部解決という話ではなく、むしろ保育園生活はようやく共働き生活のスタートラインに立ったというだけのこと。待機児童問題が仮に解決したとしたら、次は共働き家庭の子どもの小学校生活が新たな問題となることは時間の問題だろうと思う。

まあ、そうは言っても保護者も振り回されてすったもんだの挙げ句、色々な理由により徐々にクラスの立ち歩きも減ってきたらしい。子ども達も少しずつ成長して小学校という世界に慣れてきたのだろう。隣のベテラン先生のクラスでは、先生が子ども達に手取り足取り教えすぎて、隣のクラス(お嬢のクラス)の子どもに比べて自主性が育っていないのではと心配されていたとのこと。まだ小1なので手取り足取りでも全く問題ないどころかむしろいいとも思うけれども、小1プロブレム勃発状態のクラスであっても自主性が育っていたとしたら不幸中の幸い、というか、何が幸いするか分からないなーと思う。

そうこうしている間に小1も修了。でも入学以降、共働き家庭の育児の難しさは未就学児とはまた違う段階にきていると感じる。次は小4の壁問題も待ち受けているし、高学年の学級崩壊は低学年に比べてかなり悲惨と聞くし、その後は中1の壁もあるとか…。問題の性質が変化しながらまだまだ子育ての悩みは続くようだ。でもこれぞ人生なんだろうな。悩みもあるけど子どもにはそれ以上に喜びも楽しみもたくさんたくさんもらっている。前向きな気持ちで親も子どもと一緒に楽しみながらともに成長したいな!
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