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1人目混合、2人目完母 [出産・入院]

このところ周りでちょっとした妊娠・出産ラッシュである。そんなわけで1歳半を過ぎた坊やももうすっかり母乳を卒業しておっぱいのことなんか親子ともに忘れかけているのだけれど、もしかしたらこれから出産する人に役立つかもと思い、一人目の時は混合だったのが二人目では完全母乳になった経験について、もっと忘れる前に書いておきたいと思う。

お嬢(一人目)の時は、生後8ヶ月まで混合でその後1歳まで完全ミルクだったのが、坊や(二人目)は生後1ヶ月半を過ぎた頃から生後11か月過ぎの断乳までずっと完全母乳だった。一人目の時の母乳不足の苦労と、二人目の時の自分でも驚くほど母乳が出ていた経験から、なぜ一人目で出なかったのが二人目で出たのかと自分なりにつらつらと考えて、母乳が出るようになるためにはどうしたらよいのかを、僭越ながら母乳が足りなくて悩んでいる方への参考になるかもと思ってブログに書いておく。もっとも母親も赤ちゃんも千差万別なので、私がいいと思う方法も他の人には当てはまらないかもしれない。それに、別に母乳栄養オンリーでなければならないと思っているわけではない。私自身、完ミでも全く問題ないと思っている。だけど、完母があまりにラクだったので、楽したい人にはいいかと思う程度の話。

さて、結論から先にいうと、母乳が出るためには何よりも母親の「休息」と「多量の炭水化物の摂取」と「ストレスからの解放」が必要、さらに「なるべく頻回授乳」と「授乳テクニック」が必要というのが私の考え。特にまず産後は出産の疲れをとるための休息が大事で、必要があれば赤ちゃんにミルクを適量あげてかまわないと思う。一般的には母乳育児のためには、①「入院中は母子同室であること」、②「頻回に授乳すること」、③「夜中にも母乳をあげること」、④「母乳以外のもの(ミルク)はあげないこと」、⑤「母乳によい食事(和食とか?)をすること」などが推奨されている。確かに前二者は私も大事と思う。だけど、強硬な母子同室(つまり赤ちゃんを新生児室などで全く預からない)で母親に寝不足と疲労がたまってしまったら元も子もないし、母乳を数多く吸わせることができるのは、赤ちゃんの授乳時間が短い人の場合だけ。30分でも1時間でも吸い続ける赤ちゃん(うちの子は二人ともそうだった)の場合は数多く吸わせることは不可能。③については、これまでの経験から、赤ちゃんが欲しがらなければ夜起こしてまであげる必要はないと思うし、④、⑤についても特に必要がないと思う。

なぜ、そう思うようになったかというと、一般的な母乳育児に必要とされる上記の5項目は全て守っていたのに、一人目は完母にならなかったから。そして、二人目では③~⑤は守らず、そのかわり私の結論で述べた5項目を満たしたらそのうちに完母になったから。

第一の母親の休息は、何にも増して重要と思う。母親が元気じゃなければ出るものも出ない。実は私の一人目の出産病院は、母乳推進病院だった。出産までは母親の希望をできるだけかなえてくれていたのに、産後は上記の5項目を強硬に守るスパルタ母乳道場に豹変して、心身ともにものすごくつらかった。その病院では退院後8割以上は完母になるらしいので母乳道場は一定の成果をあげているものの、残り2割に入ってしまった私にとっては地獄もいいところ。もちろん多くの助産師さんは一生懸命母乳が出るよういろいろやってくれたのでそれには感謝してるけど、何人かの助産師さんが母乳のほとんど出ない私へ浴びせた冷たい言葉は、今も心の傷となっている。ただし、授乳テクニックはここでずいぶん磨かれた。

そして第二に、母乳を出すには炭水化物が必要。詳しいことは知らないけれど、血液を母乳に変換するには多大なエネルギーが必要なんだと思う。たとえば、母乳が出すぎて困っていた友達は1日ご飯(お米)を10杯食べていたというし、やはり母乳で2歳過ぎまで育てていた友達も、里帰りで実家にいたときお母さんが母乳を出すための夜食用におにぎりを作ってくれていたといっていた。お嬢の時には炭水化物の重要性は私も母(完ミで私を育てた)も知らなかったし、乳腺炎になった私はどちらかというとあっさりした和食を取るように指導されたので、普通の量の食事しかしていなかった。なので坊やの時には、とにかく炭水化物(特にお米)をたくさん取るように心掛けた。入院中の食事もほとんどパンではなくどんぶりご飯にしたし、夜中もおやつを用意して食べまくった。家でもご飯は必ずてんこ盛り。そのせいか母乳は徐々に出るようになり、母乳がでるとまたお腹がすいて自然とたくさん食べるという循環になった。

第三にストレスからの解放も大事。1人目の時は、長時間(ほっておくと1時間くらい)同じ姿勢での授乳を一日中続け、全然寝ない赤ん坊を抱っこし続けてなんとか寝かし、わずかな時間に自分の食事や入浴を済ませ、家事などとんでもない状態で1か月も過ごしたら、肩も背中もパンパンゴリゴリになってしまった。肩コリのマッサージをプロにしてもらったらもう痛くて飛び上りそうだった。母乳は血液から作られるらしいので、こんなに血液循環が悪くては母乳もたくさん出そうにない。それに「母乳をあげるのがよい母親」という押し付けも精神的に良くない。頑張ってあげ続ければ必ず出るのだから母乳が出ないのは努力不足というプレッシャーは相当母親を追い詰める。私も一人目の時は本当に寝ないで頑張ったのだけれど、限度というものがあるわけでかえって疲労で母乳が出なくなったと思う(一人目の時もいっとき朝起きたらパジャマがびっしょりになるくらい母乳がにじみ出ていたことがあったのだけど、体調を崩してしまいそれきりになってしまった)。

第四に頻回授乳は母乳が軌道に乗るまでは必要と思う。おっぱいを赤ちゃんに吸われることで母乳を生産せよという指令が脳に送られて母乳が生産されるので、その回数は多い方が早く軌道にのると思う。だけどこれもコツがいろいろあると思う。母乳をちょっと吸ってはすぐ寝てしまうような赤ちゃんだったら問題ないけれど、うちの子たちのように満腹になるまでは1時間でも吸い続けるような赤ちゃんだった場合は、頻回にしようとすると母親が過労で倒れてしまう。だから、後者のような赤ちゃんの場合は母乳を20分くらい吸わせた後にミルクを少し足して母乳が足りない分を補うようにした方が現実的。2人目の時も入院中は母乳があまり出なくて赤ちゃんの体重が8%減少したのでミルクをあげるように指導されたのだけれど、漫然とミルクをあげるのではなく「赤ちゃんが泣いたらまずおっぱいで、常に母乳を吸わせる。だけど3時間おきに母乳の後にミルクを40mL程度与える」という方法だった。赤ちゃんが長時間寝てしまったら搾乳してともかくおっぱいを刺激して母乳を出すようにするべしともいわれた。だから、結果的にはミルクをあげつつも入院中1人目よりも数多く母乳をあげることができた。

最後に授乳テクニック。これも、授乳経験のある人には常識だけれど、赤ちゃんが生まれれば勝手に吸いつくものだと思っていたら大間違い。確かに本能的に吸いつくのだけれどそのまま吸わせると乳首が切れて飛び上がるほど痛い目にあう。1人目の時は乳首は傷だらけになり、授乳が恐怖になるほどだった。それと痛いだけでなく、吸い方が浅いと母乳が出ない。せっかく吸わせても母乳を飲めないのではいくらやっても時間の無駄。赤ちゃんの小さな口の中におっぱいをがばっとつかんで放り込む感覚で深く吸わせるテクニックが必要だし、10-20分同じ姿勢でいても疲れないようなテクニックも必要。1人目の時は、壁によっかかりながら目の前に授乳クッションやテーブルを置きその上に赤ちゃんを置いて授乳していたのだけれど、首や肩が凝って大変だった。二人目の時はよっかからずにソファに座り授乳クッションだけを使ってやったけれど、かえってその方が楽だった。それと、授乳中以外に腕や首を動かして簡単な体操をしたりして疲れがたまらないようにしていたし、なんといっても添い乳をマスターしていたので、どうしても疲れた時は寝ながら授乳できたのも大きかった。

これらの私の思う必要条件には入らなかったけれど、よく母乳に必要な条件といわれるものの一つが夜中の授乳。そりゃ、赤ちゃんが夜中に目を覚まして母乳を欲しがるのであればもちろんあげるべきだけれど、寝ている赤ちゃんを起こしてまであげる必要はないし、かえってその方が有害だと思う。1人目の時は、昼間はほとんど起きていて夜中は6時間くらいまとめて寝る赤ちゃんだったので助産師さんに相談したら、赤ちゃんが起きない場合は起こして母乳を飲ませるべし、どうしても起きなければ搾乳すべしといわれた。真面目な私は夜中3時間おきに赤ちゃんを起こして飲ませてみたけれど、寝付きの悪いわが子は飲んだあとすぐに寝てくれないので寝かしつけが必要になり、私は昼も夜もほとんど寝れなくなってしまい、高熱が出たりした。二人目の時は最初こそ育児書どおりに3時間おきに泣いたので夜中の母乳もあげたけれど、生後1カ月過ぎくらいから夜中は8時間くらい起きなくなりその時は迷わず母親の体力回復(=睡眠)優先。だけど、母乳は出すぎなくらいだったし、夜は寝るものというリズムもつけやすかったと思う。

ミルクを一滴も与えないというのもナンセンス。このあたりは流行すたりもあるようだけれど、1人目の時は厳格にミルクは悪者だったのが、二人目の時はお母さんが倒れないための便利な道具と助産師さんが言っていた。ミルクのアレルギー発症率も不明だし、栄養価としてはミルクは母乳に遜色ないので、ミルクのある時代に生まれてよかった~と母子ともに感謝して、上述のようなうまい使い方で母乳不足を補えばいいと思う。ただ、ミルク中心の赤ちゃんは私の周りを見渡すと若干病気しがちで母乳の子の方がうちの下の子も含めわりと丈夫な気はする。だから可能ならミルクは補助的に使うのがいいのかなと個人的には思う。

母親の食事も和食中心である必要はないと思う。確かに詰まりやすい食べ物はあるようだけれど、食事制限もストレスだし、実家の母でもいない限りなかなか和食のちゃんとした食事など作れないので二人目は食べたいものを自由に食べた。炭水化物が母乳生産量アップに良さそうだったので(かつ母乳をあげるとめちゃくちゃお腹がすいたので)、ご飯はもちろんパンも麺もたくさん食べたし、カレーだろうがケーキだろうが迷わず食べた。おかげで母乳は出すぎて困るくらいだった(詰まりやすくてよく乳房がゴリゴリになったけれど、方向をかえて吸わせればその日のうちに解決した)。一度だけ行った実家近くの助産院では和食の重要性をこんこんと説かれ、最後にはあやうく怪しい栄養食品を買わされそうになったこともあったけれど(母乳にいいとされる”鯉こく”の粉末とかもあった、もちろん何も買わず)、ああいうのは人の弱みにつけ込むあくどい商売だなあと今は思う。

というわけで、母乳が出るようになるためにすることをまとめると、
1)赤ちゃんは誰かにお願いして、出産後は特にゆっくり寝て疲れをとること
2)炭水化物をたくさんとり、食事は食べたいものを自由に食べること(面白いくらい太らない!)
3)ストレスになることはしないこと 授乳中は好きなことをしてリラックス 外出も気分転換になっていい
4)母乳が出るようになるまでは頻回授乳すること 1日10回でも20回でも泣いたらすぐオッパイ 特に入院中は家事しないでいいのでたくさん授乳できるチャンス
5)頻回授乳に疲れたらミルクを足して休むこと ただし安定して母乳が出るようになるまでは昼間の授乳間隔は3時間以上あかない方が母乳のためにはよい。夜間は3時間以上開いても赤ちゃんが泣かなければありがたく思って一緒に寝て体を休めておくこと
6)授乳テクニックはできれば入院中にマスターすること いろいろ試して楽な授乳姿勢を見つけたり、疲れたときや眠い時には添い乳が便利なのでそれもマスターしておく。授乳していない時にストレッチをしておくと授乳の疲れがたまらない

要は、頻回授乳と授乳テクニックを磨く努力をする以外は、まったり無理せず気楽にやるのが一番ってこと。育児は長期戦なので楽に楽しくやらねば息切れしてしまう。真面目に母乳道場や助産師さんの教えを必死で守ろうとした一人目の時は授乳が苦行になってしまい授乳は大嫌いだったのが、なんでも適当に楽にやろうとした二人目の時は授乳はむしろ楽しい時間だった。もっと肩の力を抜いていれば一人目の時も授乳が楽しかったのかもしれないなと思う(もっとも頑張ったことを後悔はしていないけれど)。このブログを見て「ああ、そんなにいい加減でいいんだー」と安心してもらったり、さらに私の方法を試して「母乳が出るようになった!」という方がいれば本当に幸いだし、一人でも多くのママが母乳も含めて育児を楽しんでくれるといいな。


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